水のコラム
トイレのつまりが自然に直る時間と自然に直らず悪化するケース
トイレの詰まりでお困りの方に向けて、トイレの詰まりが自然に直る時間についてご紹介します。
「トイレが詰まっているけれど時間をかけば流れる」「少し詰まりぎみ」と感じるとき、どのように対処されますか?自然に直るのではないかと様子を見る方は少なくありません。しかしそのまま放置すると、状態が悪化することもあり得ます。
今回の記事ではトイレの詰まりが自然に直る時間と、改善を早めるための方法をご紹介します。放置したときのリスクもあわせて解説しますので、トイレの詰まり対処の判断材料として参考としてください。
目次
自然に直るトイレのつまりとは?
トイレの中には自然に直る詰まりもあります。次の3つの状態であれば、自然に直るのを待っても改善されるでしょう。
状態1:トイレットペーパーのつまり
まずは大量に流したトイレットペーパーが詰まっているケースです。トイレットペーパーは水に溶ける紙であり、時間が経つにつれ分解されていきます。
本来であればトイレットペーパーはそのまま流れてしまうはずですが、大量に流すと詰まることがあります。しかし大量に流したとしても、時間をおけば排水管の中で徐々溶けていくものです。
もしトイレットペーパーが詰まっているなら、自然に改善されることも少なくありません。
状態2:排泄物のつまり
続いては排泄物による詰まりです。排泄物もトイレットペーパーと同様に、水に溶けるものです。
しばらく待ってから水を流すと、詰まりが解消されていることがあります。少しずつ水に溶けていけば、数時間後には問題なく水が流れることもよく見られるので待ってみても良いでしょう。
状態3:水に流してもよい製品のつまり
水に流してもよい製品で詰まりが起きている場合も、自然に解消されることがあります。トイレに流せるおしりふき、トイレクリーナーなどで詰まりが生じているケースです。
水に流せるタイプの製品は、水に溶ける材料であってもトイレットペーパーのように溶けやすくはありません。そのため大量に流した場合などに、やはり詰まりを引き起こしてしまうことがあります。
トイレットペーパーによる詰まりより時間がかかるかもしれませんが、放置すると徐々に溶けるでしょう。
トイレのつまりが自然に直るまでの時間
それではトイレの詰まりが自然に直る時間はどのくらいでしょうか?かかる時間は詰まりの原因により変わります。
ケース1:トイレットペーパーや排泄物のつまり
トイレットペーパーや排泄物の詰まりであれば、自然に直る時間は2~3時間ほどです。
軽度の詰まりであれば30分ほどで改善されることもあります。しかし詰まりの量によってはさらに時間がかかります。
ケース2:水に流してもよい製品のつまり
水に流してもよい製品のトイレ詰まりが自然に直る時間は、半日から一晩くらいです。
トイレットペーパーや排泄物に比べると水に溶けにくいため、かかる時間も長くなります。6~12時間ほど経てば改善されているはずです。
トイレのつまりを早く解消する方法
トイレの詰まりが自然に直る時間は、場合によってはかなり長くかかります。さらに早く解消するには、次のような方法を試してみてください。
方法①お湯を流す
1つめはお湯を流して詰まりの原因を溶かす方法です。詰まりはお湯の方が溶けやすくなるため、トイレの詰まりが自然に直る時間を短縮するのに役立ちます。排水口を狙ってゆっくりとお湯を注ぐと効果的です。
ただし熱湯は流さないでください。熱湯を使うと陶器製の便器や配管が傷ついてしまうことがあります。50~60℃くらいのぬるま湯を流すことがポイントです。
方法②ラバーカップでつまりを解消する
ラバーカップで詰まりを解消するのも効果的な方法です。ラバーカップは「スッポン」と呼ばれる、詰まりを解消するゴム製の道具のこと。ご自宅にない場合は、ペットボトルでも代用可能です。
ペットボトルの底を切り取って、キャップを外したものを用意しましょう。排水口にゴム部分もしくはペットボトルの切り口部分をゆっくりと押し当てて、勢い良く引き抜いてください。ペットボトルで行う場合は、口の部分を手で塞いで行ってください。何回か繰り返せば、詰まりの原因が引き上げられることがあります。
ラバーカップの使い方で重要となるのが、「ゆっくりと押し込み勢いよく引く」ことです。勢いよく押し込むと、詰まりの原因がさらに奥にいってしまうかもしれません。ラバーカップを正しく使えば、自然に直る時間を待たずともトイレの詰まりが解消することがあります。
方法③洗剤を使う
続いては洗剤を使う方法です。洗剤には汚れを溶かす作用があるため、詰まりの原因の素早い解消も期待できます。
水か50~60℃のお湯をバケツ1杯と、食器用などの液体洗剤を用意します。洗剤を溶かしたら便器の排水口に向けて流し込んでください。ゆっくりと流すのがコツです。そのまま放置すれば、トイレの詰まりが自然に直る時間が短縮されるでしょう。
方法④重曹とクエン酸で溶かす
重曹とクエン酸を用いて詰まりを溶かす方法もあります。重曹とお湯を溶かした水には、汚れを減らす作用があると報告されています[1]。
まず便器の中に溜まっている水をすべて取り出してください。そして便器の排水口部分に重曹とクエン酸をふりかけ、50~60℃のお湯を注ぎましょう。そのまま1時間ほど放置すると、詰まりの原因である汚れが解消されていることがあります。
もしご自宅に重曹とクエン酸、もしくはお酢がある場合はぜひ試してみてください。
放置しても直らないトイレつまり
自然に直るトイレ詰まりもあれば、次のように放置しても直らない詰まりもあります。次のようなケースでは、詰まりを放置するほど状態が悪化するリスクがあるため、早めに対処しましょう。
ケース1:固形物のつまり
固形物の詰まりが生じている場合、放置しても直ることはありません。たとえばスマートフォンやハンカチ、おもちゃ、アクセサリーなどをトイレに流してしまった場合です。
詰まりが自然に直るのは、「水に溶けるものが詰まっている」ことが前提となります。そのため水に流れない固形物が詰まっているなら、時間をかけても自然には直りません。
ケース2:吸水性の高い物のつまり
吸水性の高いものが詰まったときも、自然に直ることはないでしょう。おむつや生理用品などが代表的な例です。
吸水を目的とした製品は、便器や排水管に溜まっている水を吸収して膨らみます。特に紙おむつの中には吸水タイプのジェルポリマーが入っており、水を含むと排水管内部を完全に塞いでしまうことも。
そのため時間が経つほど膨張し、詰まりがひどくなってしまうため自然には直りません。
ケース3:尿石のつまり
最後にご紹介するのは、尿石による詰まりが生じているケースです。尿石は人の尿の中に含まれる物質が固まって、排水管内にこびりつくことで発生します。
石のように硬くなっているため、時間をかけても水に溶けることはありません。掃除を怠っていたり、古いトイレで起こりやすい現象で、尿石による詰まりであればその他の方法で解消しましょう。
こちらの記事ではトイレが流れない原因と、原因ごとの対処法について解説しています。ぜひ参考にしてください。
トイレの水が流れない!トラブルの原因と試したい対処法11選
トイレのつまりを放置すると起こり得るトラブル
自然に直る時間を待とうと、トイレの詰まりを放置してしまうと、詰まり以外のトラブルが生じることがあります。次のようなトラブルが起こりかねないため、詰まりが自然に直るか直らないかの見極めは重要です。
トラブル1:便器から水があふれる
トイレが詰まったままになっていると、便器から汚水があふれ出してくることがあります。
詰まりが起きると、下水管への水の流れがなくなります。もし詰まりが生じたままトイレの水を流すと、流された水は行き場を失い室内へと逆流してくるのです。
全く流れないならトイレも使えませんが、まだ流れる状態ではトイレを使ってしまうもの。特に「時間をかければ流れる」「流れが悪い気がする」との状態では、トイレを使った後に水を流すこともあるでしょう。
逆流した水には汚水や下水が含まれており、水が流れた室内は非常に不衛生となります。詰まりをそのまま放置していると、汚水・下水があふれてきて掃除や消毒などが必要となることも考えられるでしょう。
トラブル2:悪臭が発生する
便器の水があふれてこなかったとしても、悪臭トラブルに悩まされることも少なくありません。詰まりが生じると「封水」が少なくなり、下水管の悪臭がそのまま室内に流れ込むことがあるためです。
普段、下水管のニオイは、便器に常に溜まっている封水と呼ばれる水によって遮られています。しかし詰まったトイレは使えず、水が流れないため封水が蒸発してしまうはずです。するとニオイを遮っていた壁がなくなり、下水管の悪臭が室内へと侵入してきます。
中には悪臭だけでなく、下水管に住む虫が室内に入り込んでくることもあるでしょう。たとえ水があふれなかったとしても、詰まりを放置すると不衛生な環境になります。
トラブル3:階下へ水漏れする
集合住宅でのトイレ詰まりでは、階下への水漏れトラブルが起こるリスクも考えられるでしょう。
室内にトイレの水があふれた場合、階下の部屋の天井から汚水が流れ出してしまうことがあるためです。もしトイレの水があふれ出して階下に漏れた場合、損害賠償請求を受ける可能性もあります。
火災保険には水漏れをカバーしているものもありますが、詰まりを放置していた場合は保険適用外となるかもしれません。事故ではなく過失だと判断される場合があるためです。トイレの詰まりを放置すると、自宅内だけでなくその他の世帯にも迷惑がかかってしまうことがあります。
トラブル4:つまりが悪化して容易に解消できなくなる
最後に、トイレの詰まりを放置すると、詰まりがさらに悪化しかねないことも知っておいてください。
軽度の詰まりであれば、業者に相談すれば簡単に解消できるでしょう。しかし重度の詰まりとなると、便器の交換や修理が必要となることも少なくありません。
便器の交換・修理となると長期にわたりトイレが使えなくなることも考えられます。もちろん工事のための費用も、軽度の詰まりに比べてかなり高額です。詰まりは放置せず、すぐに対処したほうが悪化することもなく、費用面・負担面の両方ともが軽くなります。
トイレがつまったときのNG行動
トイレが詰まったときに、してはいけないNG行動があります。次の5つの行動はしないように、あらかじめ知っておいてください。
NG行動1:熱湯を流す
最初にご紹介するNG行動は、便器に熱湯を流すことです。ぬるま湯なら詰まり解消の効果がありますが、熱湯を流すと便器や排水管を傷つけてしまう恐れがあります。
例えば便器が割れてしまい、交換が必要となる場合が考えられます。詰まり解消のために流すなら、熱湯ではなくぬるま湯にしましょう。
NG行動2:原因を放置する
詰まりの原因を放置することも避けてください。原因を解消せずそのままにすると、さらなるトラブルが発生しかねません。またトイレが全く使えなくなったり、トイレが故障したりなどの問題が生じることもあるでしょう。
自然に直らない詰まりを放置しても、状態は改善されません。詰まりが生じたらすぐに対処することが大切です。
NG行動3:無理に水を流そうとする
詰まりを解消しようと、無理に水を流すこともNG行動のひとつです。無理に水を流すと、汚水や下水が逆流してあふれてきてしまいます。
しかし詰まり解消のための作業を行った後は、水が流れるようになったか確認したいはずです。確認したい場合は、やかんやバケツに水を汲んで、少しずつ流しながら確認すると水があふれ出しません。
手動で確認した上で、詰まりが解消できたようならレバーを引きましょう。詰まり解消が確実でない限りは、タンク内から水を流さないことが大切です。
NG行動4:止水栓を開いたままにする
詰まり解消のための作業をする際に、止水栓を開いたままにするのも危険です。止水栓を開いたまま作業を行うと、便器の中の水があふれてきてしまうリスクが高まります。ともすると水漏れが起きて、階下の部屋まで被害が及ぶ可能性も。
止水栓はマイナスドライバーを使えば簡単に閉められます。ただし閉めすぎると水が出なくなるため、回した周数を数えて、作業後に同じ周数だけ開けば安心です。作業をするときは、必ず止水栓を閉めてから行いましょう。
NG行動5:間違った方法で器具を使う
トイレの詰まり解消のための道具は、間違った方法で使うと逆効果になりかねません。
たとえばラバーカップの使い方を間違えると、詰まりが悪化してしまうこともあります。
ゆっくりと押して勢いよく引くのが正しい使い方です。反対に勢いよく押し込んでゆっくり引くと、詰まりの原因がさらに排水管の奥へと押されてしまいます。
器具にはさまざまなものがありますが、いずれも正しい使い方が決められています。使う前にしっかりと説明書を読んで、正しく使えるようにしましょう。
トイレのつまりが自然に直る時間は長くて半日まで
いかがでしたでしょうか?この記事を読んでいただくことで、トイレの詰まりが自然になおるケースがご理解いただけたと思います。
トイレの詰まりが自然に直る時間は、長くても半日程度までです。半日以上放置しても直らないなら、自然に直る詰まりではありません。しかしトイレの詰まりは放置するほど悪化することも多いものです。ご自身で直すのに不安がある方もいらっしゃるでしょう。
かごしま水道職人では、水道局指定店として水回りに関するさまざまなトラブルに対応しています。24時間365日受付・ご訪問を行っているので、今すぐ相談したい場合もお気軽にご連絡ください。
監修者
主任
宮里 勇一
《略歴》
2017年株式会社N-Visionに入社し弊社指定の社内研修受け、高い技術力と知識を得る。
現在年間約600件の現場で緊急トラブルの対応を行う緊急メンテナンスのプロフェッショナルです。
様々な現場を対応した経験を活かしコラムでは水回りのトラブルの時に家庭でできる対処法やアドバイスなどをお伝え致します。
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