トイレの水が少しずつ流れるのはなぜ？アパートでの対処法を解説

「トイレがつまり少しずつ流れるようになったアパートでの対処法は？」「トイレが詰まる原因や詰まった際の対処法は？」「トイレの詰まりを放置すると起こる問題は？」生活に必要不可欠なトイレ。その構造は意外と知られておらず、トラブルが起こったときの対処が素人では難しいという声も多くあります。

本記事では、アパートで起こるトイレの詰まりについて、解説していきます。水回りのトラブルが起きている方、すぐに直したい方、安心して依頼できる業者を探している方は、ぜひ最後までご覧ください。

トイレの水が少しずつ流れるのは詰まる前兆

まずは、トイレの水が少しずつ流れる事象について解説します。結論、トイレの水が少しずつ流れるのは、詰まる前兆のひとつです。ここでは、以下の2パターンに分けて、詳しく解説していきます。

• 自然に直るケース


• 自然に直らないケース

それぞれ確認してください。

自然に直るケース

トイレの水が少しずつ流れるのは、詰まりの前兆かもしれませんが、自然に直る場合もあります。これは、便器内の水の流れが滑らかでないことが原因です。水流が滑らかでないため、水が少しずつ溜まると止水栓が正常に閉まらず、水が流れ続ける場合があります。

このような場合、何度か水を流してみたり、何の手入れもしないままにしておくことで、水の流れが正常になり、自然に直ることがあります。しかし、長期間続く場合や詰まりが発生するような場合は、業者に点検依頼しましょう。

自然に直らないケース

トイレの水が少しずつ流れるのが詰まる前兆である場合、自然に直らないこともあります。これは、便器内のフロートバルブやフラッシュバルブの故障が原因です。フロートバルブやフラッシュバルブが正常に閉まらず、水が常に流れ続けることで問題が生じます。

この場合、業者に修理を依頼する必要があります。業者は適切な部品の交換や修理を行い、トイレの正常な機能を回復させます。早めの業者への依頼が重要であり、水漏れや詰まりなどの新たな問題を未然に防ぐことができるでしょう。

トイレが詰まる原因

ここからは、トイレが詰まる原因について解説していきます。主な原因は以下の3つです。

• 大量のトイレットペーパーを流した


• 固形物を流した


• 汚れの蓄積で排水管が細くなっている

それぞれ見ていきましょう。

原因①大量のトイレットペーパーを流した

トイレが詰まる原因のひとつは、大量のトイレットペーパーを流したことです。トイレットペーパーは衛生的な使用を目的として作られていますが、一度に大量に流しすぎると便器や配管が詰まる可能性があります。

トイレットペーパーは水に触れると膨らむ性質があり、大量に流すと配管内で塊となって詰まりの原因となります。適量のトイレットペーパーを流すように心掛け、詰まりのリスクを低減しましょう。また、トイレットペーパー以外の生ゴミや油を流さないことも大切です。

原因②固形物を流した

トイレが詰まる原因のひとつは、固形物を流したことです。便器には便を流すための排水管がありますが、その直径には限度があります。大きな固形物や流せない物をトイレに流すと、排水管が詰まって水が流れず、詰まりが発生します。

たとえば、紙やプラスチック製品、生ごみ、オムツなどは流すべきではありません。トイレは人の排泄物のみを流すようにし、詰まりの予防に努めましょう。詰まりが発生した場合は、専門業者の依頼を検討し修理することが重要です。

原因③汚れの蓄積で排水管が細くなっている

トイレが詰まる原因のひとつは、排水管内に汚れが蓄積し、その結果、管が細くなってしまうことです。日常的に使用するうちに、便や紙くず、洗剤の残り、髪の毛などが排水管に付着し、徐々に汚れがたまっていきます。これによって排水管の内径が狭くなり、水や便がスムーズに流れにくくなります。

この状態で固形物や大量の水を流すと、詰まりの原因となります。定期的なメンテナンスや清掃を行い、汚れの蓄積を防ぎましょう。

トイレの詰まりを放置すると起こる問題

次に、トイレの詰まりを放置すると起こる問題についても見ていきましょう。主に考えられるのは以下の3つです。

• 異臭の発生


• 汚水の逆流


• 下の階への水漏れ

それぞれ解説していきます。

問題①異臭の発生

トイレの詰まりを放置すると、排水管内に便や紙くずが溜まってしまい、肥料のように腐敗します。すると、排水管から臭いが発生し、トイレ周辺や室内全体に異臭が広がる可能性があります。

この異臭は生活環境に悪影響を及ぼすだけでなく、快適な空間を損ねる要因となります。また、異臭が原因でトイレを使用しづらくなるなど、他の人への影響も考えられます。早急に詰まりを解消し、異臭の発生を防ぐことが重要です。

問題②汚水の逆流

トイレの詰まりを放置すると、排水管内の圧力が上昇し、汚水が逆流する可能性があります。これは、詰まりの箇所に新たな水が流れ込んで上がってくる状態を指します。

逆流する汚水は便器から溢れ、床や周囲のカーペットなどに被害を及ぼすだけでなく、衛生上も大変危険です。とくに、排水管には細菌やウイルスが含まれており、これらが床や壁に付着することで病原菌の広がりを引き起こす可能性もあります。したがって、詰まりが発生したら早めに専門業者に修理依頼することが重要です。

問題③下の階への水漏れ

トイレの詰まりを放置すると、詰まった水や汚物が排水管内に溜まり、その圧力によって下の階へ水漏れする可能性があります。下の階には天井の浸水や壁のシミ、カビの発生などの被害が発生し、住環境や建物の耐久性に大きな悪影響を与えます。また、水漏れは隣人とのトラブルにもつながることがあります。

したがって、トイレの詰まりが発生したら速やかに専門業者に修理を依頼し、下の階への水漏れのリスクを最小限に抑えるようにしましょう。

トイレが詰まった際の対処法

最後に、トイレが詰まった際の対処法を解説していきます。主な方法としては、以下の5つがおすすめです。

• 管理者に連絡する


• ラバーカップを使う


• ペットボトルを使う


• お湯を流す


• 業者に依頼する

それぞれ確認してください。

対処法①管理者に連絡する

トイレが詰まった場合、まずは建物の管理者やオーナーに連絡することが重要です。管理者に連絡することで、迅速な対応が可能となります。管理者は専門業者を手配し、トイレの詰まりを解消してくれる場合があります。また、トイレに関する問題は建物の共有部分のため、他の住人にも影響を及ぼす可能性があるため、管理者に連絡することでコミュニケーションが取れ、円滑な解決が図られます。

異常を早期に報告することで、トイレの使用をできるだけ早く再開することも可能となるでしょう。

対処法②ラバーカップを使う

トイレが詰まった際には、ラバーカップを使うと効果的です。

まず、トイレの詰まり箇所にラバーカップを密着させ、しっかりと押し込みます。次に、力を加えながら押し込んだり引っ張ったりを繰り返します。この動作により、圧力が変動し、詰まりを解消することができるのです。

ただし、ラバーカップを使う際には注意が必要です。十分な水がない場合や、使用方法が不適切な場合は、効果が得られない場合もあります。また、硬い物や化学物質を使用せずに、優しく押し引きすることが重要です。詰まりが解消されない場合は、専門業者に修理を依頼することをおすすめします。

対処法③ペットボトルを使う

トイレが詰まった場合、ペットボトルを使うことで詰まりを解消する方法があります。

まず、使わないペットボトルを用意し、底の部分をカッターなどで輪切りにします。切った側をトイレの排水口に差し込み、きちんと密着させましょう。その後、ペットボトルを押しては引く動作を繰り返してください。

この作業によってペットボトル内の空気が圧力を生み、詰まりの原因をほぐすことができます。何度か繰り返しながら水を動かすことで、詰まりが解消し流れる場合があります。ただし、この方法が解決しない場合は専門家に相談することが大切です。

対処法④お湯を流す

トイレが詰まった場合、お湯を流す方法も試す価値があります。

まず、耐熱性のある容器やバケツにお湯を準備します。お湯は熱すぎず、トイレの陶器を傷つけない程度に温かいものが良いです。次に、お湯を解消したい詰まり箇所にゆっくりと注ぎます。お湯の熱量と圧力によって、詰まりを和らげる効果が期待できます。

しかし、お湯を使用する際には注意が必要です。トイレの構造や詰まりの原因によってはうまくいかない場合もあります。また、強力な洗剤や薬品は使用しないようにし、環境や健康に配慮することも重要です。

詰まりが解消されない場合は、専門業者に修理を依頼することが必要です。

対処法⑤業者に依頼する

トイレの詰まりが自力で解消できない場合、専門の業者に依頼することが最適です。業者は専門知識と適切な道具を持っており、迅速かつ安全に詰まりを解消してくれます。業者に依頼すると、トイレの詰まりの原因を正確に特定し、適切な修理方法を提案してくれるでしょう。

また、業者が作業を行う際には、トイレの設備や周辺環境に損害を与えないように注意してくれます。トイレの詰まりが頻繁に起きる場合や、自分では解決策がわからない場合は、早めに業者に依頼しましょう。

こちらの記事では上手な水道修理業者の選び方について解説しています。あわせてご覧ください。

水道修理を依頼するなら？上手な業者の選び方

トイレが詰まり少しずつ流れるアパートでは業者に依頼しよう

トイレが詰まっていても、少しずつでも流れている場合、詰まりが完全には解消されていない可能性があります。ラバーカップやペットボトルによる解決も可能ですが、根本的解決には至っていないことも多いため、アパートの場合は業者に依頼することをおすすめします。

アパートでは複数世帯が共有しているため、連鎖的にトラブルを起こす可能性もあります。また、アパートでは共同設備を損傷させたり、他の住戸に迷惑をかけたりすることも避けるために、専門の業者におまかせするのが最善です。

かごしま水道職人では、水道局指定店として水回りに関するさまざまなトラブルに対応しています。24時間365日受付・ご訪問を行っているので、今すぐ相談したい場合もお気軽にご連絡ください。

監修者

主任

宮里 勇一

《略歴》

2017年株式会社N-Visionに入社し弊社指定の社内研修受け、高い技術力と知識を得る。
現在年間約600件の現場で緊急トラブルの対応を行う緊急メンテナンスのプロフェッショナルです。
様々な現場を対応した経験を活かしコラムでは水回りのトラブルの時に家庭でできる対処法やアドバイスなどをお伝え致します。